私はただの転送係

絵空事だと思って軽くお読み下さい。明治以前は、生まれ変わり、つまり輪廻転生のサイクルは最短でも100年以上でした。それが明治以降どんどんそのサイクルは短くなり、10年ほど前には遂に霊界の入り口が閉じられてしまいました。つまり、もう生まれ変わりは無く、現在生きている私達にとって今世が最後の人生であるということです。そしてこれから生まれてくる人達にとっても。3.5次元にある霊界は3次元の現世にあらゆる生物を生み出しきった後に出口を閉じ、その役目を終えます。では死んでも霊界に行けなくなった私達の魂はどこへいくのでしょうか？。宇宙のどこかにある、それぞれの意識レベルに見合った場所に向かうのです。ただし、そこに自分の意志で向かうことのできるのは5次元以上の高い意識レベルを持った魂のみです。輪廻転生は3.5次元の霊界という待機場所から3次元という物理現象で制約を受ける現世に生まれ出ることによって、霊界で数万年かかるであろう意識レベルの上昇をわずか数年から数十年で達成できます。つまり輪廻転生は魂の意識レベル上昇の特別手段だったわけです。？？。ということは10年ほど前から、死んでも5次元以上の意識レベルに到達していなかった人達の魂は今どこに？？。ここ10年、死者の魂は成仏しているのに現世に留まっている場合が結構多いのです。成仏しているのに、という意味は、不成仏霊が自分が死んだ事を理解していないのに対して、自分が死んだ事を理解しているのに霊界にはもう行けないので困り果てているのです。そして私はそれら成仏しているのに行く場所に困っている魂の皆様を、取りあえず、それぞれの意識レベルに見合った宇宙の場所に案内してくれる担当者のところまで転送する係であるいうことがわかりました。私は霊能者ではありませんので、霊が見えるわけでもなく、除霊や浄霊も出来ません。ただ何故か成仏しているのに行き場を失っている皆様からは私が転送係だとわかるらしく、またその逆に私は集まって来られる気配だけは感じることができるのです。そして無事転送された瞬間の感覚には独特のものがあります。でもただ転送するだけで現世的には何の証拠もありません。私の場合、転送方法は簡単で、集まって来られた皆様を龍笛の音色で波動調整してさしあげると、天に向かって飛んで行かれます。飛んでいかれるとは言っても私には行き先は不明です。ひとりふたりであれば龍笛を吹く場所は関係無く飛んでいって下さいます。ところが、これがまとまって集まって来られますと、少々頑張って龍笛を吹いたところで全く効果はありません。そんな時頼りになるのが神社仏閣です。実は神社仏閣は波動調整増幅装置なのです。大勢集まって来られたな、と感じる時は神社仏閣で龍笛を吹かせていただきます。するとその波動は増幅され一度に大勢の魂を天に上げることが出来るのです。それから最近わかってきたのですが、私が龍笛を吹かなくても、その場である一定条件を満たす雅楽演奏があれば転送は可能みたいです。だったら各地の神社仏閣で奏楽されている雅楽によって多くの魂が転送されているはず。実際私もそう思っていました。でも違っていたのです。神社仏閣でいくら雅楽が奏されても、転送係という役目を持った者がいなければ魂は天に上がらないのです。しかも転送に必要な波動を生み出すにはかなりの演奏技術が必須となります。ましてやソロ演奏で上げるとなると・・・。う〜ん、厄介なお役目を頂いてしまった。現実社会を生きる私にとって、このお役目は現実面では何のメリットも無い・・・。とはいうものの、彷徨っている魂とて目に見えないだけで人は人。ということで2015年、私は魂転送係として旅することとなりました。

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